ラフティングは安全か? |
我々は、安全だと答えます。 ただ、100%安全か?という問いには、「100%安全とは言えませんが、十分にリスクをコントロール出来れば、限りなく100%に近く安全です」と、答えられます。 |
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ラフティングとは、大自然を相手に遊ばせてもらう事です。 |
言うなれば大自然の中で、少しだけ場所を借りて、遊ばせてもらっているのです。 大自然の激流をみんなで力を合わせて下っていくラフティングは、お客様も、そして我々にとっても、メチャクチャ楽しい遊びです。 ただし自然の中に入って行くと解りますが、自然の中には数多くの危険性が潜んでいます。 100%人工的に作られ、100%人為的にコントロールできるはずの、遊園地のアトラクションでさえ、事故は起こります。 自然の中の、例えば川面に立ち、目の前に見えている”流れ”は、少しでも時がたてば、例え同じ場所で、同じ様な条件であっても、その時と全く同じ”流れ”というものは存在しません。ただし特性と条件、そして知識さえ有れば、”水の流れ”は予測することが出来ます。 |
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そしてラフティングとはアドベンチャーなのです。 |
特にナチュラルアクションに在籍するガイドの多くは、私も含め、ガイドになる前に自分の楽しみのため、競技のため、そしてある意味”趣味”でラフティングをしていました。 今でもガイドだけで、あえて難しい”水の流れ”に挑み、危険と思われるところも、あえてリスクを侵し、経験と知識を総動員して航下したりもします。 こういうラフティングは、まさにアドベンチャーと言えます。 |
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お客様を乗せたコマーシャルラフティングは 我々にとって、アドベンチャーではありません。 |
ガイドだけで競技に出たり、趣味でラフティングをするのとは違い、コマーシャルラフティングでは、我々が考える危険の少ない場所を、そして危険とならないようにコントロールしながら行います。 でも、もちろん危険性が100%無いとは言えません。 |
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ではどうするのか? |
1.事故を起こさないためのリスクマネージメント 2.もしも事故が起こってしまった時のリスクマネージメント |
ラフティングに潜む危険性は、我々ガイドがコントロールしています。 だから安全なのです。 |
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1.事故を起こさないためのリスクマネージメント |
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INCEPT W43S セルフベイリングシステム レスキュープーリー レスキュープーリーの使い方の一例 |
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プルージック カラビナ
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RESCUE3 SRT1 認定証 日本リバーガイド協会証 |
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刻一刻と変わるコンディションを常に予測しています。 | ||||||||||||||||||||
当社では、ツアーコースとなる川の、ありとあらゆる状況でのコンデションを常に把握しており、また刻一刻と変わる状況を常に予測しています。川のポイント毎の形状、水の中に潜む障害物や、水の流れの中にある岩などはもとより、コンディションの源となる水位(水量)の変化により、あそこの瀬で-4.6mでは、コース上にある岩が隠れ、どういう状態になるとか、それこそ10センチ刻みで、ツアーコース全体のコンディションを知っています。 それは経験と客観的なデータに基づいています。 富士川ツアーコースでは、国土交通省・関東地方整備局・甲府工事事務所・富士川下流工事事務所が管理する、北松野水位計(富士川ツアーコース・クラッシャーの瀬、直下)を基準にして、実際のオペレーションで得た経験と併せて統計的に蓄積し、ガイド全員で共有しています。 北松野水位計での水位は、毎時間毎にインターネットでデータベースとしてリアルタイムで公開されており、北松野水位計の上流50キロに位置する清水端水位計と併せて、増水・減水のタイムラグや水量、そして流速などを統計的に研究し、データとして活用しています。 ※参考 関東地方整備局水文水質データベース http://www1.river.go.jp/ |
富士川の水位変化・モデルケース | ||||||||||||||||||||||
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平水時の富士川 |
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↓ 大増水すると |
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2000/9/12 集中豪雨による大増水 |
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落水者の引き上げ方法 画像にマウスを合わせてみて! |
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2.もしも事故が起こってしまった時のリスクマネージメント |
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要救助者を一人抱えての スイムトレーニング スローバック・トレーニング コンタクトレスキュー 懸垂降下トレーニング
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水難救助のボランティア組織 |
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そして当社では、この特殊とも言える水難救助の専門技術を、ラフティングのためだけではなく、玄倉川キャンプ事故に代表されるような、数多く起こっている悲惨な水難事故の防止、そしてもう一歩踏み込み、実際の救助に役立てるべく設立された、内閣府認証のNPO法人「広域防災水難救助捜索支援機構」JpSARTの活動に参画しています。 |
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最後に、ここには書き切れませんが、ありとあらゆる方法でリスクマネージメントをし、まずは「事故を起こさない!」強い意志を我々は持っています。 そして現場では、お客様が気付かないような小さな危険が潜んでいたとしても、我々はそれを予見出来るだけのスキルを常に持ち、たとえ危険があったとしても、それを事故にしない努力を我々は常に実行しています。 そして絶対にあっては成らないことですが、「もしも事故が起こってしまった時」の為にも、日々トレーニングを行っています。 |
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お客様へのお願い |
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ラフティングは楽しいスポーツです。 先にも書きましたが、我々ガイドの多くは、私も含め、ガイドになる前に自分の楽しみのため、趣味でラフティングをしていました。 当社の代表であるFumiも、このすばらしいスポーツ、ラフティングを多くの皆様に経験していただきたくて、ラフティングカンパニーを立ち上げたのです。 我々は、まず第一にお客様に楽しんでいただけるよう、面白おかしく!!そしてその時々に刻一刻と変わるコンディションを読み、より安全でスリルのあるライン取りでボートを操船しています。そして、なんにも考えてないように見えるかもしれませんが、お客様が気が付かないところで、リスクをコントロールしているのがリバーガイドなのです。 これまで説明してきたように、ラフティングというスポーツは危険性を含んでいます。 ただしそのリスクは我々ガイドがコントロールしています。 お客様には、是非その事実を知ってもらい、川の上に出たらガイドの号令をよく聞き、ガイドの指示を守って下さりますようお願いいたします。 |
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ウィリー祐一 | |||||