HONDA 2000' XR650R

を飼う!?Part11

今回はタイヤ及びオイル交換と
サイレンサーリベットの打ち直し!

2002年9月14日現在で走行距離が12,638km
そろそろオイルも交換時期だしタイヤも前後とも山無し状態!他にもサイレンサーリベットが振動によって飛んじゃっているので、今回のドック入りで色々と消耗部品の交換と、トラブルの原因となりそうなところの点検をしようと思っていたら、とんでもないトラブルを発見!!それは何かと言えば、以下レポートを参照してください。


2002年 9月


拡大図
ホワイトブロスeシリーズサイレンサーは、前後ピースをリベットで留めているのだが、このタイプのサイレンサーの宿命で、必ずリベットが振動で飛んじゃうんだよね!全部で4本飛んでます。
これ以上ほかっておくとまずいので、リベットを打ち直します。
 
リベットの外側はちぎれ飛んでいるのだが、リベットの芯と内側の皿が残っているので、まずはこれの除去から。
リューターやらベルトサンダーやら色々な道具を使って綺麗に取り除いてやります。
 

リペア完了
綺麗に取り除けたところで問題が発覚!
圧着部位の穴が大きすぎて、ショップが持っているリベッター(リベットを打つハンドツール)では小さすぎて、この直径のリベットが打てない事が判明したのだ!で、急遽知り合いの鍛冶屋に頼んで、ステンレスリベットを電動で圧着するリベッターを借りてきて、一件落着。



今回発見した最大のトラブル!!まじかぁ〜!!


そろそろRスプロケットも摩耗してきた事だし、Fスプロケットは新車時から替えてないしで、スプロケット周りを確認していたら、とんでもない事を発見してしまった!!なんと、チェーンのプレートにクラックが!!どえぇ〜!!
よくよく観察してみると、内側のプレートが何かにヒットしたような潰れた跡があり、外側のプレート自体が引き裂かれているようになっている。右側の清掃後の写真を見ると、ものの見事にクラックが広がっている様子が見て取れるが、たぶん最初にチェーンが岩か何かにヒットして、クラックが入り、その後XR650の強大な駆動トルクにさらされている事で、クラックが広がったのだろう.........
このまま気が付かずに乗っていて、走っている時にチェーンが切れ、それが元で重大なトラブルを招かずに済んで、本当に良かった。


FスプロケットとRスプロケットの拡大写真。
Fは新車時から替えてないので12,638km
Rは前回2000年8月 4,569km時点でAFAMに替えているので、8,000kmもったことになる。
 
ぱっと見には消耗していないようにも見えるが、新品のスプロケットと並べて見比べてみると一目瞭然だ。山の先がとんがってくるのはもちろんなのだが、それよりも山の中腹が削れて、山全体のシルエットがスリムになってくる。
チェーントラブルさえなければもう少しもたせる予定だったのだが、どちらにしても次回はFRスプロケットとチェーンの3点セットで交換するつもりだったので、すこしだけ交換時期が早まっただけ。


3点セット
交換後
今回交換したのは、
Fスプロケット AFAM 14T STD
Rスプロケット AFAM 48T TYPE2
ドライブチェーン RKゴールドOリングXW(SMO)
まさに新車の輝き!!今回の交換時データで考えれば、次回交換は約8,000km程度の走行後にRスプロケを替えてやれば、3点セットでの交換は16,000km走行後ぐらいまで引っ張れるか?



エンジンオイル交換


まずオイルタンクからオイルを抜き、続いてシフトレバー根元のクランクケースのドレンからオイルを抜いていきます。その後オイルエレメントカバーを外してここからもオイルを追い出し、その後バイクを垂直にした状態で空キックを数回繰り返してオイルライン上と、クランクケース最下部のストレーナー部に残ったオイルもオイルポンプを作動させて追い出します。
この時にクランクケースドレンボルトは軽く指で締め込み、なおかつオイルエレメントカバーを一番上の取付ボルトを使って仮に蓋をしておかないと、空キックのクランクケース内の圧力変化によってオイルが飛び散ってしまうので気を付けましょう!
最後に全てのドレンボルトを外し、右側に傾けて10分、左側に傾けて10分ぐらいずつ放置し、オイルの自然落下を待ってやると完璧。
そして新しいオイルを入れたらエンジンをかける前に十分に空キックをしてオイルラインにエンジンオイルを行き渡らせ、ヘッドにオイルを送り込んでから、エンジン始動。

 
今回のオイルもワコーズの4CR-Vで行きます。相変わらず交換時のデータはカッティングシートに書き込んでハンドガード裏に貼っておきます。

って、ココ最近1年間でたった2,500kmしか走っていない事が判明!(笑)

エンジンオイル交換の周期
     
●2000/4/6 納車 OD 0km ホンダ純正ウルトラ
●2000/4/10 OD 1,000km 10W-50カストロールRS(2.4L)+マイクロロン+エレメントNew
●2000/7/29 OD 2,950km 20W-60ワコーズ4CR-V(2.2L) エレメントNew
●2000/12/16 OD 6,221km 20W-60ワコーズ4CR-V(2.2L) エレメントNew
●2001/9/8 OD 10,115km 20W-60ワコーズ4CR-V(2.2L) エレメントNew
●2002/9/14 OD 12,638km 20W-60ワコーズ4CR-V(2.2L) エレメントNew



ヘッドライト及びプロテクションシート交換


ノーマルのUSタイプヘッドライトでも、夜間ラリーをやるわけじゃなし、高効率バルブにさえ変えてやれば別に不満は持っていなかったのですが、今回試しにアメリカ仕様にオプション設定されている、ガラスレンズのドライビング仕様に交換してみます。
 
バルブもH3タイプのハロゲン12V55Wとなります。
Hi Low切り替えは出来なくなりますが、バルブが切れた時にどこでもパーツが調達できるようになることもメリットの一つ。
 
取り外したノーマルライトの裏側アップ

ちょっと見にくいですが、12V35Wのコーションが見えます。





転倒によって傷ついたFフェンダー。
かなりガサガサに傷ついていますが、ここでプロテクションシートの本領発揮です。
 
まずは貼ってある古いプロテクションシートを剥がし、残った糊を取り除いて下地処理をしっかりとします。
 
で、貼り替え後がこちら。
マジで新品同様!!(笑)

プロテクションシートの効用は、傷、汚れからフェンダーを守り、マディーなコンデションの時に泥が付いて重たくなるのを防いでくれますが、なんと言ってもパーツのクオリティーが長持ちするってのが一番です。


詳しくは下記「保護用カッティングシートの貼り方」を参照してください。

保護用カッティングシートの貼り方



前後タイヤ交換


ついに俺の長いXR人生(笑)の中で、初めてオンよりのタイヤを履く時がやってきました!(笑)
今までさんざん「XRにはオフタイヤが似合うし、それで十分だ!」と言ってきた手前、ちょっと後ろめたいのですが、何ごとも経験してみなくては解らないってのが真実ですから、今回はテストケース。(笑)
 
ダンロップ D604
F 90/90−21
R 120/80−18

エア圧は、F2.0、R2.4で、とりあえず試してみます。


全ての作業が終わっての姿です。以外と変じゃないジャン!(笑)
さてさて、それでは早速タイヤの皮むきに行ってきますかね!
また詳しいインプレッションはここで報告しますね!



2002年9月14日 夕方


バイクショップにバイクを取りに行った後、早速タイヤの皮むきに行ってきました。

まずはファーストインプレッション!

と言いたいところですが、港の広い駐車場でタイヤの皮むき後に、タイヤサイドのエンドグリップ確認のため、主にセカンドを使って8の字走行。最初は滑る滑る!!面白いように立ち上がりっぱなアクセルを開けていくとエンジン脈動に合わせて、ダッダッダッダッっと滑る!
そのまま調子に乗って、どんどんバンク角を深めていき、しまいにはハンドルの端が、内側に出した足の膝下ぐらいに来るぐらいまでバンクさせ同じように遊んでいたら、やってしまいました!(笑)しかも、こりずに2回も!(笑)
 
最初は軽いスリップダウンで、最後まで出した足を滑らせてこらえたので大したことはなかったのですが、2回目はリアが大きく滑りグリップを取り戻した瞬間たぶんリアサスが入り込んだのでしょう、ぐっとリアが踏ん張った瞬間にリアサスが沈み、その瞬間ステップの根っこが路面に刺さって、リアが浮き上がり、その瞬間どうにもならずにバイクを放り投げてしまった!(爆)
おかげでバイクの右サイドがバリバリで、しかも例によってサイレンサーに押されたシートレールが曲がってしまった!
あぁ〜あ。

で、それでも懲りずにもう少し遊んだ後、バイクショップに戻ってシートレールの修正に励みました。(笑)

※参考:シートレール修正
 
あと、「モタードスタジアムもてぎ」の時にも気になっていた事なのだが、たしかにFディスクをブレーキングのオーバーサイズに変えた事で、実際の効きもフィーリングも良くなったのだが、狭いコースなどで繰り返しブレーキングし続けると、フェードを通り越してベーパーロックし、すかすかでまったく効かなくなるのはもちろんだが、ディスクまで歪んでFキャリパーが左右に踊り出すのだ!!
で、少しでも冷却性を上げるため、このタイヤを履いている時は、ディスクカバーをはずす事にした。



2002年9月15日


明けて翌日、俺のオンのホームコースでもある表富士登山道に持ち込み、高荷重でタイヤを揉んでみた。
このコースはクリッピング付近が時速90キロ程度の中速コーナーが続き、しかもほぼ定常円旋回で、ほとんどが180度と深く回り込んだコーナーが続くので、タイヤにとっては長い時間コーナーリングG、言い換えればかなりの高荷重が、かかり続けるシチュエーションだ。

30分程走った後のRタイヤの状況

さすがに一般公道ではサイド一杯まで使い切れないが、トレッド面が見せるアブレージョンは、まさにオンロードのハイグリップタイヤが溶けた時の表情そのもの!

今現在空気圧は2.5キロだが、オンだけならもう少し落としてトレッドを歪ませてやっても良いかも知れなが、メトリックス表示の扁平率の高いタイヤなので、ジャンプなどもこなす為には、あまり低すぎてもサイドウォールがたわんで、リム打ちするかも。
 
この写真はリアタイヤのトレッド面のアップなのだが、アクセルを開けていくバンク角で言って中間部分に顕著にアブレージョンが見て取れる。
しかもパターンエッジの部分は、まさに消しゴムをこすったような削りカスが大量にこびりつき、これを見ただけでマジでグリップしそうだよね!
でもそのかわり、あっという間に無くなりそう!(笑)
 
対してこちらはフロントタイヤのアップ
フロントはサイドのエンドまであと2mmというところまで使われているが、アブレージョンの出方はリアよりもおとなしい。
ただ、所々にまるで引っ掻いたように長く続いた傷跡が見受けられ、どうも微妙にスライドしている様子。

最初に設定した空気圧2キロは、妥当かな。

全体的なインプレッションとして、まずは当たり前の事なのだが転がり抵抗が少なくなったせいで、乗り味がスムーズ。そして、ともかくオンではグリップしまくり。オフタイヤではタイヤと相談しながらフルバンクまで持ち込んでいくのだが、何の躊躇もなくべったり寝かせていける。そして同じようにオフタイヤでは立ち上がりでタイヤと相談しながらアクセルを開けていかなければならない、言い換えればどうしても「待ち」の部分が有るのだけど、このタイヤならどこからでも開けていける。
あと、大きく回り込んだコーナー後半でアクセルを開けてバイクを曲げていく時に、オフタイヤだとどうしてもプッシュアンダー気味になるところなのだが、こいつだとフロントタイヤの信用力が抜群で、その兆候も見られない。
そしてなんと言っても高速安定性が抜群に良くなるので、XR系では当たり前とも言える110km/h以上でのフロントの振れが全くなくなり、しかもハンドルグリップ廻りに出る硬質な振動も少なくなるので、アベレージ130km/hでの高速巡航も可能だ。

ただし良いところばかりではないのも事実で、例えばXRの車体特性とのマッチングなのか、ともかくアクセル開度が中途半端な時はバンクさせないと曲がってくれない。
コーナーワーク後半でライン取りをミスし、バイクを少し起こした状態で開けていたアクセルを若干落としただけで、まったく曲がらなくなり、アウトへ一直線だ!(笑)
あと、当たり前の事なのだが、オフタイヤよりトレッド剛性が上がったおかげで、路面の小さなギャップも全てハンドルやお尻に伝わってくるし、バンキング中は小刻みに横っ飛びしているような感覚が有る。あと、アスファルトに、ほんの少し砂が浮いたような状態だと、まずフロントが横っ飛びするのでチョット怖い(笑)。たぶんオフタイヤの様に設置面積が少なく、ブロック一つ一つの接地面圧が高い状態から、このタイヤでは面でのグリップとなり、接地面圧が少なくなったのが原因だろう。

最後に、最初からあまり期待していなかったオフロードでのグリップなのだが、固く締まった土や砂質の路面だと、すり減ったTR−8よりグリップする感じ!特に直立付近から10度程傾けた領域までは、アクセルを開けても確実にリアがグリップするので、フラットダートならかなり楽しめる。
ただし寝かせていくといきなり滑り出すので注意が必要で、特にフロントはサイドに逃げるし、ブレーキングパワーもあまり当てにしない方が良い。強く握るとすぐにロックする。
そして浮き砂利のある路面では、オンロードバイクで走っているような感覚で、ほんの少しのワダチでもフロントが切れ込んで怖い。
ま、オフロードではこんなもんでしょ!!

夕方、友人に撮ってもらったのだが、今度は明るい時に撮ってもらおっと!



おまけ


この日の午後、人間の方がタイヤに慣れるため、ショートでツーリングに出たのだが、山梨県南巨摩郡南部町から天子湖方面に北へ上がり、天子湖を過ぎ、佐野川に沿って走る林道から見える渓相が綺麗なので、ゆっくり川を見ながら走っていたら佐野川上流で直径5mはある不思議な巨石を発見!明らかに誰かが掘った彫刻がハッキリと浮かび上がっている。

近づいてみると、中心の渦巻き模様から延びる花びら模様から、たぶん”花”をモチーフにした彫刻だろう。
これだけの大きさの彫刻なので、とても子供がいたずらに掘れるような代物ではなく、誰かが何かを意図して、ここで掘り続けたとしか考えられない。
  
石に刻み込まれた堀跡にはうっすらコケが生え、それがより一層彫刻された模様を際だたせている。

う〜ん、不思議だ。
 
 
 





     
     

 

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