平成13年度富士川水難事故合同救助訓練・見学報告

主催

富士宮市芝川町消防本部
富士市消防本部
庵原地区消防本部

合同開催


3消防本部合同で、富士川における水難事故に対し連絡体制及び救助体制を確認するために合同訓練を実施した。当日は静岡県消防防災航空隊の協力を得て、ヘリコプターによる空中救出作戦も実施される模様


2001年 6月19日 富士宮市沼久保地先 富士川蓬莱橋下流左岸川原にて

JpSART見学参加者:ウィリー祐一、佐野信弥、横山猛
尚、日本救難バイク協会 静岡県支部副支部長の三橋裕隆氏と、ご一緒した



 
平成13年6月19日午後2時開始
現場本部には各市町村長が招かれていた
サイレンを鳴らして三消防本部より現場本部に集結

 
対岸に救命索のガイドロープを火薬を使って発射。警察が使っている手持ち式の発射装置とは違い、どちらかと言えば迫撃砲のようなタイプ。   対岸では風にながされるガイドロープを回収するのに苦労している様子だった。

 
救命索発射装置の収納箱。
「ミロク式救命索発射器」との表記が
  発射器を対地角40度程に土嚢で固定

 
対岸ではガイドロープに取り付けられた救命索を、アンカーポイントに引き込む。   アキレスのラフトボート発見。
ただしフロント・リア側の反り返りが浅い静水用か?


ガイドロープに繋げたメインロープは、普通のロープ。もちろんフローティングロープではない。加えて、ウィークサイドがガイドロープを引く量より、ストロングサイドが送り出す救命索の方が多いので、ロープが水中に没し水流に押し流され、どんどんたるんでいく。
最終的にメインロープにテンションを掛けている時に、川底の岩(推測)にひっかっり、対岸の赤丸印のアンカーポイントに対して直線で結べなかったようだ。
ただし、フェリーアングルを意識して斜めにテンションラインを張ろうとしているのは、非常に良いことだと思う。
後に消防関係者に聞いたところ、RESCUE3を受講した消防官の助言によるものが反映されたようで、フローティングロープの事も検討しているとのこと。


   
 
ストロングサイドのアンカーポイントの様子

   
 
メインロープにラフトボートを取付けている。 ボートのコントロールラインに3m程毎にステンレスのカラビナを結び、メインロープに掛けて繰り出していく。
水に浮かないロープを使い、しかも両岸からコントロールラインを張れない場合、川底の障害物にさらされないこの方法は有効だと感じた。

 
 
使用していたラフトボート。セルフベイラーではない。
ボートには2ポイント、アンカーを取っていたが、セルフイコライジングはされていない。
船外機付きのボートでも捜索活動が行われていた。

   
 
現場救護所

   
   
中州に取り残された要救助者という設定。
訓練とはいえPFDを付けた方が良いように感じた。
  ストロングサイドではヘリコプターに対して、要救助者の場所を知らせるための発煙筒をたく。

 
静岡県消防防災航空隊「オレンジアロー」到着   ヘリに搭載されたウインチで隊員が降下し、要救助者を抱えてつり上げられていく。

 
JpSARTの赤い”カッパ”を着込み、アピール。この日は時々雨が降っていたので、有効であった。
しかし、消防関係者の前で、赤くしかも背中に”RESCUE”と大きく入ったジャケットを着るのは、かなり勇気が必要であった。




 

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